白パン、全粒粉パンとの比較
サワードゥブレッドを食べることは、私たちの健康にどんなメリットをもたらすのか。
まずはサワードゥ・ブレッドに含まれる栄養素を知りたい。そこで欧米のサイトを基にAIを使って分析してみました。(ソースは文末に)
というのも、文部科学省の日本食品成分表2020年版(八訂)では多種類のパンの栄養価を見ることができますが、パンの発酵に何を使っているかは示されていません。おそらく、というかほぼ間違いなく、すべてイースト(パン酵母)でしょう。
私が見る限り、どの資料にも「サワードゥブレッドの栄養効果の鍵は発酵過程にある」とあります。であればサワードゥ発酵によるパンの栄養データを見なければ話にならないと思いました。そのため、サワードゥの研究が日本よりは進んでいる欧米のデータで見てみることにしたわけです。さらに白パンと全粒粉パンと比較することで、より理解しやすくなると思いました。
サワードゥ・ブレッド:
カロリー:188 kcal(1スライス)
炭水化物:37g
食物繊維:2g
タンパク質:8g
脂肪:1g
白パン:
カロリー:250 kcal(1スライス)
炭水化物:49g
食物繊維:0.5g未満
タンパク質:2g
脂肪:1g
全粒粉パン:
カロリー:200 kcal(1スライス)
炭水化物:40g
食物繊維:3g
タンパク質:4g
脂肪:1g
他2種のパンと比較して、サワードゥ・ブレッドのカロリーは低め。
炭水化物含有量は少ない。
食物繊維は白パンよりは多く、全粒粉パンより少ない。
タンパク質は突出して多い。
脂肪分はどのパンにも差異がなく、少ない―という分析ができます。
サワードゥ・ブレッドだけのメリットとは
グラフに示されていませんが、サワードゥ・ブレッドにはビタミンおよびミネラルも含まれています。
鉄、マグネシウム、亜鉛、カリウム、カルシウム、ビタミンB群(B1、B6、B12、葉酸など)といったものです。抗酸化作用や免疫機能の向上に寄与するセレンが豊富に含まれる(WHOの推奨摂取量の22%)という報告もあります。
これらの栄養素は、サワードゥ・ブレッドの発酵過程でもたらされていると考えられています。
また、長時間の発酵によってフィチン酸が分解されていることの栄養学的メリットも指摘されます。
フィチン酸は通常の全粒粉パンに多く含まれています。ですが、他のミネラルと結合すると体内での吸収を妨げることがあります。
サワードゥ・ブレッドは長時間発酵によってフィチン酸がほぼ完全に分解されていることにより、鉄分やマグネシウム、亜鉛などの重要なミネラルを効率よく身体に取り込むことができるのです。
これはイースト発酵のパンにはない、サワードゥ・ブレッドの栄養的メリットです。
ただしサワー種は乳酸菌以外にもその環境中のさまざまな微生物を利用していることが解明されており、国や地域によりその組成が異なります。未だ解明されていない微生物が含まれている可能性も大きく、栄養素分析といっても確定的なものはありません。まだわからないことも多いのです。
近い将来に、小店のサワードゥ・ブレッドの栄養分析をしてみなければ。
[参照したサイト]
https://www.webmd.com/diet/sourdough-bread-good-for-you
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC10103004/
https://brainly.com/question/36314682
https://alixturoffnutrition.com/is-sourdough-the-healthiest-bread-lets-see-what-the-science-says/
https://breadartist.com/sourdough-bread-gluten-sugar-and-the-healthy-difference/
【つづく】
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https://shop.cawaiifactory.jp/collections/bread/products/