サワードゥ・ブレッドの世界市場は成長中
サワードゥ・ブレッドが世界的にブームになっているのは確かです。
現在、サワードゥ・ブレッドの市場規模はどんな感じなのだろう。実際にリサーチされているのでしょうか。
調べてみると、インドとアメリカを拠点とするコンサルティング会社であるグランド・ビュー・リサーチ社の「サワードゥ市場の規模、シェア、動向分析レポート」のサマリーが公開されていました。
https://www.grandviewresearch.com/industry-analysis/sourdough-market
それによると、世界のサワードゥ(を使った製品)市場規模は、2023年に33億米ドルと評価されています(およそ5166億円)。また2024年から2030年にかけて年平均成長率7.2%で成長すると予測されています。
成長の背景
この成長予測の背景にあるのは、健康的かつ職人的につくられた焼き菓子に対する嗜好の高まりです。
職人的な技術によって焼かれるパンが増え、その健康上のメリットに消費者の高い関心が向けられており、オーガニック製品の人気の高まりが市場成長の原動力になるだろうと予想されます。
さらに、パンデミック後の家庭でのパン焼きの急増が、需要を大幅に押し上げているのです。持続可能な生活水準や環境保護に対する消費者の意識も、ここ数年で高まっています。
サワードウの製造では発酵時間が長いため、人工的な原料や保存料の使用を最小限に抑えることが可能です。
これは、オーガニック原料の使用やクリーン・ラベリングの最新トレンドと一致しています。
さらに、サワードゥ・ブレッドの生産者の多くが環境に優しい手法を採用しているため、その消費量が増加傾向にあることもあげられます。つまり消費者の共感や支持が高まっているということです。
今後のサワードゥ業界における製品革新や多様化は、ますます活発になっていくでしょう。
ベーカリー食品メーカーは、ピザ、クラッカー、スナック菓子などの商品にサワードゥを取り入れた製品を作るための研究を行っています。栄養価や発酵プロセスの改良に関連するいくつかのトレンドは、サワードゥの生産と品質の安定性を向上させるでしょう。このような大規模なベーカリー会社が、市場の規模を押し上げていくと予想されます。
アジアと日本はどうか?
このレポートでは、北米大陸、米国、カナダ、メキシコ、ヨーロッパ全体、ドイツ、フランス、オランダ、英国、アジア、中国、インド、ラテンアメリカ、ブラジル、アラブ首長国連合といった地域・国別の市場動向があります。
2023年はヨーロッパが全体の売上シェアの三割を占め、サワードゥ・ブレッドの人気ぶりが伺えます。アジア、日本を見てみることにします。
アジア太平洋地域のサワードゥ市場動向は、2023年に大幅な成長が見込まれます。
この地域の人口は健康志向が高まっており、摂取する食品の栄養素を選別するようになっています。加えて、消費者はサワードウとその利点を徐々に受け入れ、その独特の風味に気づき始めており、これが市場成長の原動力になると予想されます。
アジア太平洋地域全体の可処分所得の増加とともに、市場の人口動態の変化、職人的な専門店の台頭が市場成長をさらに促進するでしょう。
日本の市場予測を数字で見てみます。
2020年の市場規模:6030万米ドル(およそ94億4600万円)
2030年の市場規模:1億1700万米ドル(266億2600万円)
成長率6.9%(2020年から2030年までの年平均成長率)
と予想されています。あと5年もすれば、サワードゥ・ブレッドはかなり市民権を得ている……そんな未来が見えてきます。
【つづく】
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